エアーグリーンの大麻製品


大麻(ヘンプ)に付いて


大麻と聞くとギョとされますが、麻(あさ)と言い換えますとほとんどの人は、何の変化もされません。実は、大麻も麻も同じ植物なのです。夏に麻で出来た服を着られた経験を持つ方は多いと思いますが、大麻取締法で麻の栽培が禁止されるまでは、麻は、重要な商品作物で広く日本中で栽培されてきました。大麻の種子は、「麻の実」と呼ばれ、重要な食料でした。綿花の栽培が日本で始まる(室町時代後期)以前の日本人の衣服のほとんどは、麻から作られていました。

大麻(cannabis sativa L.)は、食用植物として、又その繊維を利用する為に人類が最初に栽培した植物と言われております。そして、その栽培は、人類の移動と共に世界中に広がっていきました。食用なるのは、種子の部分で、大麻種子は、ナッツとよく似ていますのでヘンプナッツとも呼ばれています。

大麻は、クワ科の1年草で、15週間ほどで4mの高さまで成長します。その長く延びた茎の繊維を利用して、布、袋、ロープ、紙などが作られてきました。このような有益な商品作物である大麻は、大麻取締法と言う法律のために、世界的に栽培が禁止されるようになりました。それは、大麻取締法が、マリファナになる大麻とならない大麻を一緒にして、すべての大麻を取締の対照としているからです。

有用な植物をこのような誤った法律で栽培させないことに対する反省の機運が盛り上がってきて、1998年にイギリスとカナダで、大麻製品のTHCの含有量が10ppm以下と言う条件を付けて、大麻の栽培が解禁になりました。2002年には、オーストラリアとニュージーランドで解禁になりました。アメリカでも、現在解禁を求めた裁判が行われています。この裁判の経過から近々解禁されるかもしれません。

大麻樹脂の付いて


大麻は、花の部分で大麻樹脂と呼ばれる油性成分を作り出します。これは、大麻を紫外線の害や害虫による食害を防ぐ目的で大麻自身が作っている物質で、この大麻樹脂が、色んな薬効を持っているので長い間薬として使われてきました。一番使われていたのが痙攣や嘔吐を止める目的や不眠、食欲不振に対してです。大麻樹脂には、色んな成分が含まれていて、その中で精神作用を引き起こす物質は、δ-9-テトラハイドロカンナビノール(THC)と言う物質で、精神不安を除く作用をもっています。この物質は、気化させて吸うことで体内に吸収されるため、樹脂を含んだ葉をタバコのように吸うことでその精神作用を得ようとしてきました。それが、マリファナと呼ばれている物です。

マリファナになる大麻は、Cannabis indicaと言う種類の大麻で、熱帯地方に生育する大麻です。この種の大麻は、熱帯の強い紫外線と日照時間の長さから、開花時期が長いため、樹脂を多く作り出すのでマリファナとかハシシとか呼ばれています。戦前日本でも大麻が大量に栽培されていましたが、日本でマリファナが吸われていたと話はまったくありません。それは、温帯で生育する大麻には、樹脂が僅かしか含まれてないからです。

大麻取締法について

1937年にアメリカでマリファナ課税法と言う法律が作られました。これは、大麻製品に一律に税金をかける法律です。これは、大麻の栽培を止めさせることで、木材産業や合成繊維産業を発展させる目的で作られました。なぜなら、大麻の栽培が無くなると、製紙原料として木材が売れ、衣料に原料として合成繊維が売れるからです。当初の法律は、現在施行されている大麻取締法とは、まったく違う法律でした。

当時、メキシコとの国境地帯でマリファナを吸うことが流行っていたので、人種的偏見からアメリカ麻薬取締局が、大麻を麻薬に類似する物として取り締まる法律を制定し、すべての大麻を取締の対照としました。そして、この法律が、国連で批准されたものですから、国際法となり、世界中で適用されるようになりました。我が国でも、昭和23年大麻取締法が施行され、ごく限られた人以外、大麻が栽培することが禁止されました。

大麻油や大麻種子製品を取り扱うのは、非合法か?

大麻取締法の総則の第1条に次のことが書かれております。
大麻取締法

総則

第1条	この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。

ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。


現在、日本では、大麻の栽培は、禁止されておりますが、大麻の種子製品や大麻繊維を取り扱っても大麻取締法で処罰されることはありません。それは、THCが含まれるのが、花と葉の部分であるからです。

大麻種子

大麻種子は、人間が生存していく上で絶対に取らなければならない栄養素である2種類の必須脂肪酸と8種類の必須アミノ酸がすべて含まれている唯一の食べ物です。一つかみの大麻種子で1日に必要な栄養素をすべて取ることが出来ます。又500gほどの大麻種子で何も食べずに2週間は生存可能なほど豊富な栄養素を含んでいる食べ物です。

大麻種子の利用法には、5種類あります。種子全体を使う方法、殻を取り除いて中の胚乳だけを使う方法、種子を絞ってえられる油を使う方法、油の絞りカスを大麻粉として使う方法、そして、発芽させてモヤシとして使う方法です。しかし、モヤシのする方法は、大麻取締法に触れるので、日本では出来ません。

種子(ロースト)の使い方

大麻取締法の関係から種子全体を利用する方法は、種子を煎って利用する以外に方法はありません。発芽する種子を持っていますと大麻取締法にふれます。種子を煎りますと非常に香ばしい香りがするスナックになります。いくら食べても飽きない味ですので、ビールのおつまみに最適です。ただし、種子を煎りますと含まれている油が変質しやくなりますので長期保存は出来ません。

胚乳の使い方

胚乳は、色んな利用方法があります。生でも煎ってでも利用できます。煎りますと非常に香ばしい風味があるナッツのようになります。お菓子やサラダのトッピングなどに使われます。又、生のままパンやクッキーの生地に入れて焼きますとナッツ風味の非常においしいパンやクッキーができあがります。そのまま料理に加えて調理することも出来ます。胚乳をつぶして料理に使いますが、油分が多いためペースト状になり粉にはなりません。ペースト状の胚乳から豆乳を作ることが出来ます。豆腐やアイスクリームも作ることが出来ます。バターと混ぜますとピーナッツバターよる風味のある大麻バターが出来ます。

大麻粉の使い方

大麻油を取った残りから大麻粉が作られております。この大麻粉は、小麦粉を使うすべての食品、料理に使用できます。大麻粉は、非常に香ばしい味をしておりますので、小麦粉に1-2割混ぜますと全く違った風味な食べ物に変わります。例えば、大麻粉を入れたお好み焼きやパンなどは、今まで味わった事のないお好み焼きやパンになるでしょう。

大麻種子の漢方薬での利用

大麻種子の胚乳は、漢方薬では、麻子仁(ましにん)と呼ばれており、古くから漢方薬の原料として使われております。下剤、利尿剤、鎮咳剤、鎮痛剤としての効果を持っております。特によく使われるのは、下剤としての効果で、麻子仁を主成分として配合されている漢方薬に麻子仁丸があります。麻子仁丸は、麻子仁5、芍薬2、枳実2、厚朴2、大黄4、杏仁2の割合で含んでいる丸剤で便秘に使用します。漢方薬には、煎じて服用する湯剤が多いのですが、麻子仁丸は、丸剤です。それは、大麻種子にふくまれる多量の油を取ることで便が腸管をスムーズに流れるようにするためだと考えられます。水で煎じても油分を抽出することは出来ませんのでわざと丸剤にしたものだと思われます。

便秘気味の方は、大麻種子を多めに取りましょう

大麻種子のタンパク

大麻種子は、大部分がタンパク質と脂肪から出来ていて、タンパク質量(約35%)は、大豆についで多く含まれており、牛肉、魚、鳥肉よりも多く含まれています。大麻タンパク質には、20種類のアミノ酸が含まれていて、その中に人に必要な8種の必須アミノ酸が全部含まれております。特にアルギニン(タンパク1g中123mg)とヒスチジン(タンパク1g中27mg)が多く含まれることは、成長期の子供が大麻製品を取ることで成長に必要なこれらのタンパク質を十分に補給することが出来ます。そして含硫アミノ酸であるメチオニン(タンパク1g中23mg)とシスチン(タンパク1g中16mg)も多く含まれています。これらのアミノ酸は、酵素の生合成に必要なアミノ酸でからだの代謝機能を改善します。大麻タンパク質には、相対的に側鎖の有るアミノ酸が多く含まれています。これらのアミノ酸は、運動中の筋肉質の代謝にとって重要なアミノ酸であります。

小麦などのタンパク質は、グルテンと言ってアミノ酸と他の物質が混ざり合った状態で存在します。アミノ酸がグルテンの状態で存在しますと消化しにくくなります。しかし、大麻種子のタンパク質は65%がグロブリンで、残りがアルブミンの状態で存在します。グロブリンとは、αアミノ酸だけからなる単純タンパク質ですべてのアミノ酸をほぼ均一に含んでいて、他の物と混ざり合っていません。特に大麻グロブリンのことをエデスチン(Edestin)と呼びます。アルブミンもαアミノ酸からなる単純タンパク質ですが、グロブミン比べて分子量が小さく、主としてグルタミン酸,アスパラギン酸,イソロイシン,ロイシンが多く含まれています。エデスチンは、単純タンパク質の状態で含まれていますと消化されやすく体内に素早く吸収されます。グロブリンとアルブミンは、血液中で血清グロブリンと血清アルブミンになり、免疫で最初に反応するγグロブリン抗体が作られる原料になります。

タンパク質 脂肪 炭水化物 食物繊維 水分 その他
大麻胚乳 34.6 46.5 5.6 6.0 5.0 2.3
大豆 35.3 19.0 23.7 4.5 12.5 5.0

大麻油(ヘンプシードオイル)


大麻種子から低温で圧搾して取られた油が、大麻油です。大麻油は、約10%の飽和脂肪酸と約90%の不飽和脂肪酸からなっております。植物油の中で最も不飽和脂肪酸を含んでいる油です。不飽和脂肪酸の内炭素の2重結合が2つ以上ある不飽和脂肪酸を多価不飽和脂肪酸と呼びます。多価不飽和脂肪酸には、オメガ6油とオメガ3油の2種類の多価不飽和脂肪酸があり、これらの脂肪酸は、人が体内で作り出すことが出来ませんので必須脂肪酸と呼ばれていて、食事として取る必要があります。

オメガ6油の代表的な脂肪酸は、リノール酸で、オメガ3油の代表的な脂肪酸は、αリノレン酸です。オメガ3油とは、脂肪酸の長い炭素の鎖のカルボキシ基(-COOH)の付いてない側から3つ目の炭素が2重結合している脂肪酸のことを言います。オメガ6油は、6番目の炭素が2重結合している脂肪酸のことです。

大麻油には、オメガ6油とオメガ3油が3:1の割合で含まれています。WHOは、オメガ6油とオメガ3油を4:1の間の割合で摂取するのが健康に良いと勧めております。大麻油は、天然の植物油の中でこの割合に最も近い割合の植物油です。又、健康な細胞を維持するために、1日当たりオメガ6油を7-11g、オメガ3油を2-3.5g取るのが良いと言われております。これを大麻油から取るとしますと、1日にスプーン1-2杯ぐらいの大麻油を取ればよいことになります。しかし、日頃から動物性脂肪をとりすぎている人は、もう少し多めに取る方が良いでしょう。不飽和油は、2重結合が多くなるほど、酸化を受けやすくなり、加熱することで変質します。

大麻油の使い方

エアーグリーンの大麻油は、化粧品原料としても使えますし、料理にも使うことが出来ます。大麻油は、不飽和脂肪酸を多く含んでいて熱を加えると酸化を受けやすく、変質し易いので長時間加熱する天ぷら油としては向いておりません。酸化を受けますと過酸化脂質と呼ばれる有害な油にかわります。しかし、例えばチャーハンを作るような通常の調理に使う分には問題はありません。普通の油の代わりに使って下さい。150度以下だと酸化は受けないと言われております。しかし、1番良いのは、サラダドレッシングの様に加熱しないで使うのが良いと思います。

大麻油に含まれる脂肪酸            
飽和脂肪酸 含有率 不飽和脂肪酸 含有率
パルミチン酸(16:0) 6.5% パルミトオレイン酸(16:1w9) 0.12%
マルガリン酸(17:0) 0.03% オレイン酸(18:1w9) 10.50%
ステアリン酸(18:0) 2.5% リノール酸(18:2w6) 55.20%
アラキドン酸(20:0) 0.4% γリノレン酸(18:3w6) 3.1%
ベヘン酸(22:0) 0.2% αリノレン酸(18:3w3) 20.0%
リグノデリン酸(24:0) 0.06% ステアリドン酸(18:4w3) 1.2%
エイコサエノン酸(20:1w9) 0.5%

大麻脂肪酸

大麻種子には、大量の脂肪が、不飽和脂肪酸の形で含まれています。不飽和脂肪酸の内、オメガ6油とオメガ3油は、人が食べ物から摂取しなければならない必須脂肪酸です。オメガ6油と言うのは、炭素の2重結合が2つある脂肪酸で出来ている油で代表的な物にリノール酸があります。オメガ3油というのは、炭素の2重結合が3つある脂肪酸で出来ている油で代表的な物にαリノレン酸があります。これらがなぜ我々に取って重要であるかと言いますと、必須脂肪酸は、我々の体の細胞の細胞膜を形成している成分であるからです。

γリノレン酸は、リノール酸から体内で生合成されますが、老化や飽和脂肪酸の取りすぎからγリノレン酸を合成する酵素の働きが弱くなり、慢性的なγリノレン酸の不足が起こっています。又、食用油を酸化しにくい油にするために行われる水素添加のためにオメガ3油であるαリノレン酸は、植物油からほとんど取ることが出来なくなっております。唯一の補給源は、青身の魚に含まれる魚油からになっております。大麻油を服用することで、γリノレン酸とαリノレン酸の両方を同時に補給することが出来ます。又、化粧品などに配合することで、皮膚からも吸収して補給することが出来ます。又、大麻油には、他の植物油と比較して非常に低濃度の飽和脂肪酸しか含まれておらず、体に取って非常に安全な油であると言えます。

平均的なエアーグリーンの大麻製品の成分組成
100g中 ロースト大麻種子 大麻胚乳 大麻油 大麻粉
カロリー 500Kcal 560Kcal 725kcal 385Kcal
タンパク 23g 33g 不検出 33g
総脂肪 31g 44g 99.9g 7g
     飽和脂肪
3g 5g 9.7g 0.7g
     不飽和脂肪
28g 39g 90.2g 6.3g
炭水化物 34g 12g 不検出 44.5g
食物繊維 30g 7g 不検出 41.9g
2g 3g 不検出 2.6g
灰分 6g 6g 不検出 7.3g
水分 6g 5g 0.1g 8.2g
コレステロール 不検出 不検出 不検出 不検出
ミネラル
     カルシウム
75mg 12mg 不検出 200mg
     
5mg 3mg 不検出 23mg
     ナトリウム
8mg 1.5mg 不検出 15mg
THC 0.4-1.5ppm 0.3-1.5ppm 不検出 0.5-1.5ppm

エアーグリーンの大麻(ヘンプ)商品

大麻オイルや種子製品を作るときにTHCが混ざる可能性があるのは、種子の殻からです。それは、殻に花の一部が付着しているからです。種子を十分洗浄しますと花の一部は、取れてしまいTHCが在留することは、ほとんどありません。エアーグリーンでは、オイル中のTHC含量を2μg/g以下、種子製品中のTHC含量を1μg/g以下と規定しています。このような微量のTHCは、体に対して何ら影響を与えないばかりか、尿検査でも検出されません。このような規格を定めていますが、中には、全く検出されない製品も多くあります。

エアーグリーンでは、大麻油、大麻胚乳、ロースト大麻種子、大麻種子粉末(脱脂)を化粧品、食品原料として販売しております。ただし、ロースト大麻種子は、加熱されておりますので、油が変質されやすく、長期保存が出来ませんので、サンプルの提供や少量の受注は、現在行っておりません。


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